オリジナル【亡くなって、おったまげるな。】物語 その6

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洞窟の外に出ると、待っていた金鯰の上に金比羅の神様と船主が乗ると、金比羅の神様が杖で天上を示されて、「上の方で、眩しいばかりの輝いているところが、神々がいる天上界じゃ。」と言われた。そして「金鯰よ!今度は下降せよ。」と言われた。

金鯰が金比羅の神様と船主を乗せながら金鯰がドンドン下降すると、滝つぼが見えて来て、その滝つぼの水の底に沈んで行くと、下降し下がるほど薄暗さが増して来た。

やはり洞窟があって、洞窟が下の方まで無数にずうっとあって、下降して来た死者が下降が止まった場所の、それぞれの洞窟の中に入って行っていた。

「ここは地獄と言う領域で、死者の生前の悪業の多さによって、下降の低さが違っておるのから死者の入る洞窟も違っておる。」と金比羅の神様が説明をされた。

「天国の領域では、亡くなった饅頭屋の大女将のいる場所、一カ所しか見せなんだが、おまえには地獄の領域をたっぷりと堪能させてやるから。」と金比羅の神様は船主に言われて、ドンドンと下降して行くと、金比羅の神様は「金鯰よ!止まっておくれ。」と言われた。

金比羅の神様と船主が金鯰の上から降りて、止まった目の前の洞窟の中に金比羅の神様と船主が入って歩いて進んで行くと、「うわー!ギャー!やめてくれ!痛い!」という、叫び声があちらこちらで聞こえてきた。

この場所は薄暗くてちょっと肌寒く、草木が生えていなく、地面の土は真っ赤で大樽が、そちらこちらに置いてあって、大鬼が逃げ惑う死者を捕まえては、捕まえた死者をその大樽に放り込んでいた。

大鬼は次から次と死者を捕まえては、大樽の中に死者を放り込んで、大樽に放り込まれた死者が大樽の中から外に出ようとすると、 大鬼が外に出ようとしている死者を金棒で叩き付けて、大樽の中に死者を押し込んでいた。

そして、放り込んだ死者が大樽の中で一杯になると、今度は 大鬼が大石を大樽の上から入れて、大樽の中に居る死者を潰して行くと、大樽の中から真っ赤な液が流れ出て来て、まるで死者の漬物を作っている様だ。

近くにあった空の大樽があったので、大樽の中を覗いて見てみると、大樽の中の底の方には、刃先を上に向けてびっしり刀が立てられているので、底に剣山が置かれている様だった。

「この場所にいる死者たちは、生前に人様を刃物で殺害したり、暴力で殺害した者たちが来る、ここは刀輪処地獄というところじゃ。」と金比羅の神様は話されると、この場所を後にされて洞窟を出た。

金鯰の上に金比羅の神様と船主が乗ると、「金鯰よ!下降せよ。」と金比羅の神様が言ったので、金鯰が金比羅の神様と船主を乗せながら金鯰が更に下降すると、金比羅の神様が「金鯰よ!止まっておくれ。」と言われた。

金比羅の神様と船主が金鯰の上から降りて、止まった目の前の洞窟の中に金比羅の神様と船主が入って歩いて進んで行くと、「ギャー! 熱い!うわー!」という、叫び声があちらこちらで聞こえてきた。

この場所は、噴火している山々から真っ赤な溶岩がドンドン流れ出ていて、流れ出ている真っ赤な溶岩に、ここにいる死者たちは次々と飲み込まれて「ジリジリ。」と焼かれていた。

「この場所にいる死者たちは、生前に人様を火付けなどで焼き殺して殺害したりした者たちが来る、ここは焦熱地獄というところじゃ。」と金比羅の神様は話されると、この場所を後にされて洞窟を出てた。

金鯰の上に金比羅の神様と船主が乗ると、「金鯰よ!下降せよ。」と金比羅の神様が言ったので、金鯰は更に下降すると、「金鯰よ!止まっておくれ。」と金比羅の神様が言われた。

金比羅の神様と船主が金鯰の上から降りて、止まった目の前の洞窟の中に金比羅の神様と船主が入って歩いて進んで行くと、もの凄く寒い氷の世界が広がっていて、ここにいる死者たちは「ガタガタ。」と震えながら、うずくまって動かないで寒さを耐えていた。

「この場所にいる死者たちは自殺した者たちが来る場所で、うずくまって動かないで寒さを耐えていたのは、死者がちょっとでも動こうものならば、凍りついて氷に引っ付いている死者の皮膚が「バリバリ。」と音を立てながら、剥がれて痛いからで、ここは極寒地獄というところじゃ。」と金比羅の神様は話された。

この場所を後にされて洞窟を出て、金鯰の上に金比羅の神様と船主が乗ると、「金鯰よ!上昇して、館の滝に戻っておくれ。」と金比羅の神様が言ったので、金鯰が金比羅の神様と船主を乗せながら上昇し、そして、館の滝つぼの上に出た。

その7に続く

作者 ©鈴木孝夫 2019年 (許可なしに転載、複製することを禁じます)

この記事を書いた人

鈴木孝夫

金鯰物語の作者。塩川町出身、塩川町在住。発明家としての顔も持っている。