オリジナル「木枯らし小僧が岩代の国の塩川の街までやって来た。」物語

冬の季節の変わり目を知らせと、ご用聞きに木枯らし小僧が岩代の国の塩川の街までやって来た。

金比羅の神様が金鯰の上に乗って街を巡回していると、「お久しぶりです。」と、木枯らし小僧が金比羅の神様にご挨拶をした。

「おー!しばらくぶりじゃのう! 冬が来るんじゃな。」と金比羅の神様は返事をされた。

「お土産です。私が育てたサツマイモです。焼き芋にして食べてください。」と木枯らし小僧が言うと、「ありがとう! 冬の季節の変わり目を皆に知らせておくれ。ご用聞きもたのんだよ!」と金比羅の神様が返事をすると、「わかりました。」と木枯らし小僧は返事をして、「ヒュー!」と飛んで行った。

「木々さんお久しぶりです。 冬が来るので、紅葉終ってくださいね。落ち葉での虫さんたちのフカフカのすみか作り手伝いますよ。」

「木枯らし小僧さん、お久しぶり。冬が来るんだね。ありがとう!落ち葉での虫さんのすみか作り、お手伝いよろしくです。

そうだ!雪が積もると雪ん子さんたちが遊びにくるので、ブランコを作ってあげたいので、ブランコの台座の木の枝を吊す蔓(つる)が欲しいので届けておくれ。よろしくね。」

「木々さん、承りました。のちほどお届けいたします。」

「熊さんお久しぶりです。冬がくるので、早く冬眠をしてくださいね! 巣穴のお掃除手伝いますよ。」

「木枯らし小僧さん、お久しぶり。ありがとう。巣穴綺麗になっているので大丈夫だけど、枕にしていたひょうたんが壊れちゃったので、ひょうたん届けておくれ。よろしくね。」

「熊さん、承りました。のちほどお届けいたします。」

「冬将軍さん、お久しぶりです。出番ですよ。何か欲しいものありますか?」

「木枯らし小僧さん、お久しぶりです。ありがとう。私の出番がきたか嬉しいなあ。腹がペコペコなので、食べ物届けておくれ。よろしくね。」


「冬将軍さん、承りました。のちほどお届けいたします。」と、木枯らし小僧は飛び回って、冬の季節の変わり目のお知らせと、ご用聞きをしていたとさ。

おしまい。

作者 Ⓒ鈴木孝夫 2023年 (許可なしに転載、複製することを禁じます)

この記事を書いた人

鈴木孝夫

金鯰物語の作者。塩川町出身、塩川町在住。発明家としての顔も持っている。